京都 海峰窯 京絵付ガラス
京焼・清水焼の伝統工芸士である八木徹氏が昭和40年以降に始めた工房です。
特に「京絵付ガラス」は、京都 清水焼の伝統の技でガラスの透明感に絵付けすることで生まれた美しいグラスです。
今回は、京都 山城多賀の工房にて、八木さんに制作工程を見せていただきました。
京都ののどかな町にある窯元「海峰窯」
たまに外を歩く子供たちの声が聞こえる以外には、なごやかで静かな空気が流れています。
工房のかべには清水焼や京絵付けグラスの端材でステキな模様が表現されています。
この工房で日々新しい作品が生まれています。
伝統の京絵付けをガラスに
清水焼の伝統工芸士がガラスに絵付けし、陶芸用の窯で低温でじっくりと焼き付ける、めずらしい作品です。
清水焼とは京都、清水寺の門前で焼かれていたが由来です。桃山時代より生産が始まり、江戸時代初期には野々村仁清が華麗で優美な色絵陶器を完成させます。
その陶器の伝統的な絵付けの技術とガラスというモダンな素材が組み合わさることで、鮮やかな模様と透明感が美しい逸品ができました。
京焼・清水焼の伝統工芸士である八木徹氏が昭和40年以降に始めた工房。
山城多賀の工房で素地から下絵、白化粧、色絵付、金襴手、花鳥赤絵製作、ガラス素地にも絵付け製作をしています。
国内やフランスでさまざまな展示会に出展し、多くの受賞歴がある作家です。
透明感と季節の絵柄
ガラスの透明感とひとつひとつ丁寧に筆で絵付けした模様が美しい逸品です。
透明だからこそわかる、生き生きとした筆づかい。そして、飲み物を入れたときに表れる鮮やかな色の変化。ガラスの向こう側も一体となって楽しめる酒器です。
筆だからこそ描かける優しいタッチの絵は季節を楽しめる絵柄になります。
透明感溢れるガラスに手作業で描かれた素敵な絵は息をのむものがありました。
もともと絵を書きたいと陶芸の世界に飛び込まれたという八木さん
色鮮やかな絵の具を使って絵を施す技術を直接目にすることができ、作品が目の前で生まれてくるすばらしい体験をありがとうございました。
日本酒をお猪口(おちょこ)に入れると、絵柄がいっそう引き立ち、季節を感じながら、お酒を楽しめます。
同じ絵柄の片口(日本酒を注ぐ器)もあります。
片口とお猪口で同じ絵柄を選んだり、異なる絵柄を組み合わせて楽しんだり、お好みで片口とお猪口の絵柄選びもお楽しみいただけます。